医療機関で実施される臨床検査

中性脂肪、LDLコレステロール

血液中に含まれる脂肪の一種である中性脂肪(トリグリセライド)は、私たちの活動に欠かせない大事なエネルギー源として使われる一方、使用されないものは皮下脂肪として蓄えられます。

食べ過ぎや運動不足、飲みすぎなどの乱れた生活習慣を続けて、血液中の中性脂肪が多くなりすぎると、肥満になったり、動脈硬化になりやすくなります。中性脂肪の量は男性で40代、女性は60代でピークになります。

食後30分くらいから数値は上昇を始めますので、正しい検査結果を得るためには、早朝の空腹時に採決を行う必要があります。数値が15mg/dl以上の場合は、高トリグリセライド症と呼ばれ、脂質異常症と診断されます。

肝臓から全身の細胞にコレステロールを運ぶ役割を果たしているLDLコレステロールは、量が多くなりすぎると、血管壁に付着して血管を詰まらせるため、動脈硬化を促進することになります。そのため悪玉コレステロールとも呼ばれています。値が高い場合は食生活の見直しや運動不足の解消、禁煙やストレスの回避などが必要となります。

一方、HDLコレステロールは、抹消の細胞にある余分なコレステロールを肝臓に運び戻す働きがあります。この働きにより、血管壁にコレステロールが付着しにくくなり、動脈硬化を防ぐことができるため、善玉コレステロールと呼ばれています。

食生活の乱れや運動不足などが重なり代謝が滞ると、内臓の周囲や血管の壁に脂肪が溜まり、動脈硬化が起こって血圧が上がり、当分の摂りすぎとエネルギー源としての利用の減少で血糖値が上がるという一連の症状や病気が起きてきます。これをメタボリックシンドロームといいます。

メタボリックシンドロームを治療せずに放置していると、足などの動脈が詰まる動脈血栓症、痛みや熱さなどの感覚が失われる神経障害、ちょっとした外傷による感染で足の指などが腐る壊疽などが起きてきます。

さらには腎不全に至ることもある腎臓の障害、突然失明することもある網膜症や眼底出血、心筋梗塞や脳卒中運度命に関わる病気や認知症までもが、互いに関係しながら連鎖するように発症していくのです。

40歳以上の人は、メタボリックシンドロームの発見に焦点を当てた特定健康診査の受診が義務付けられています。職場や居住している市町村から案内がきたら必ず受診しましょう。検査でメタボリックシンドロームの可能性が指摘された場合は、特定保健指導という生活指導を受けることになります。